腰痛
腰は重い上半身を支え、動かし、神経の出入り口を保護するなど大切な役目を持っています。しかし、人間の腰には大きな弱点があります。それは四足動物から二足動物への移行がまだ進化の途中で、腰が完成されていない事です。このような構造的弱点に加え、便利な生活環境は腰の筋力を弱めています。
文明社会は腰痛を激増させているのです。偏った仕事、慣れない過度のスポーツ、不眠、運動不足、過労、肥満、悪い姿勢などのストレスが加わったら腰痛が起きなければ不思議です。
首・肩こり
人類は二本足で立ち、自由な両手を獲得しました。しかし、腕の運動と重みを支える肩甲骨は筋肉のみで支えられており常に緊張した状態でいます。その意味で腕の使い過ぎは肩や首の凝りを引き起こします。
また、50kgの人の頭は約4kgといわれ新生児の体重より重いのです。これを7つの首の骨と筋肉で支え、しかも重さを感じさせず動かすのだから大変なことです。しかも首からは頭、肩、腕へ行く神経が出ていますから、痛みには敏感です。
日頃から首や肩の大切さを理解し、適度に使うことを心がけましょう。再発防止にも総合指導法を取り入れているカイロプラクティックが大変有効です。
頭痛
頭痛やめまいが頻繁に起きる場合は頚椎のゆがみを疑ってみる必要があります。頚椎にある椎骨動脈は脳へ循環させている血体全体の約4分の1を担当しています。
従って頚椎にひずみが起きて椎骨動脈を圧迫していると、顔の向きなどにより椎骨動脈の圧迫が深くなったりした場合に、脳へ行く血液量が不足気味になり、めまいが起きやすくなります。
例えば、顔を右に向けている時は、より椎骨動脈への圧迫が大きくなり、脳への血液供給量が不足してめまい(立ちくらみ)が起きます。
逆に左を向いた時は頚椎からの圧迫が減少し、椎骨動脈の通りが良くなり、脳内の血流差が生じてめまいが起きる場合もあります。
寒さと筋肉のコリの関係
これから寒さも一段と厳しくなる季節となりました。この時期から急に背中や腰。肩廻りの筋肉を痛めて来院される方が増えてまいります。
ぎっくり腰は重たいものを持ち上げたときになるというイメージがありますが、実際にはそのようなケースは非常に少なく、日常の何げない動作で痛めることの方が圧倒的に多いです。
例えば、靴下を履こうとしたとき・中腰になったとき・呼ばれて振り返ったとき・上のほうに置いてあるものを背伸びして取ろうとしたとき・お風呂で頭を洗っているとき・などなど。
中にはどうして痛めたのか思い当たるきっかけがないという人もいます。
なぜ日常の何げない動作で筋肉を傷めてしまうのでしょうか?
普段使わない筋肉はだんだん固まってきます。筋肉が固くなるということは柔軟性が失われてきます。
伸びたり縮んだりという動きがスムーズに出来なくなってくるのです。
運動不足や長時間一定姿勢を続ける仕事などのせいで血流が不足し、筋肉が固くなってきます。さらに寒さの影響で血行が悪くなるので、よけいに筋肉が固くなります。
知らず知らずのうちに、日常の動作で痛めてしまうほどに筋肉がカチカチにコリ固まってしまっているのです。寒い時期にこそ、筋肉を柔らかくしておく必要があります。